工事の背景・工事前の課題
この度、給水ポンプの更新に伴い、ポンプ本体の納入および据付工事のご依頼を賜りました。しかしながら、施工前の現場調査において、既存のコンクリートベースの老朽化が著しく、通常のアンカーボルトによる固定が困難であることが判明いたしました。これが、ポンプ据付を実施する上での主な課題となりました。
改善効果・当社からの提案
そこで当社では、モーターベース固定用の金具(写真の右下緑色のクランプ金具)を製作し、現状の位置とは別の位置へアンカーボルトを打ち込むことによって、ポンプ本体を設置することができるようにいたしました。また、併せてモーターの芯出し調整も実施しました。新品のポンプであっても、あくまでメーカー様の環境での芯出し調整にとどまっておりますので、新品のポンプやモーターを導入する際は、このようにお客様の環境に合わせて改めて芯出し調整をすることを強くご提案いたします。
これらの課題に対し、当社では以下の対策を実施いたしました。
・モーターベース固定のために、専用のクランプ金具(写真の右下緑色のクランプ金具)を設計・製作。この特注金具を用いることで、既存の老朽化したコンクリートベースへの直接的なアンカー施工を回避し、別の箇所へアンカーボルトを打ち込むことが可能となり、ポンプ本体の安定した設置を実現いたしました。
・ポンプ据付工事と併せて、モーターの芯出し調整を実施。新品のポンプおよびモーターは、メーカー出荷時に一定の芯出し調整が施されておりますが、実際の設置環境においては、わずかな歪みやズレが生じる可能性がございます。そのため、弊社では、新品機器導入時においても、お客様の設置環境に合わせて改めて芯出し調整を実施することを強く推奨しております。これにより、ポンプおよびモーターの振動や騒音を抑制し、軸受やカップリングの早期摩耗を防ぎ、機器の長寿命化に貢献いたします。
本工事を通じて、老朽化した基礎への対応と、芯出し調整により、給水ポンプの安定稼働と長期的な信頼性を確保いたしました。当社では、多様な現場状況に対応するための協力会社とのネットワークと多数の実績がございます。ポンプの据え付けだけではなく、ポンプのモータの分解組立洗浄、モータ部品の加工、制御盤修理、配管修理までポンプ設備に関するご相談は、ぜひお気軽にお寄せください。