工事の背景・工事前の課題
本現場においては、作業動線上に配線ダクトが配置されており、スタッフはその上を通行せざるを得ない状況にありました。ダクト自体には滑り止めの加工が施されてはいたものの、雨天時には表面が濡れることで非常に滑りやすくなり、転倒事故の危険性が常に懸念されていました。
特に冬場は深刻な課題を抱えており、ダクト上に着雪したり路面が凍結したりすることで、滑り止めの効果が著しく低下してしまいます。足元が極めて不安定になることから、安全通路としての機能を十分に果たせておらず、労働災害を未然に防ぐための抜本的な対策が急務となっていました。
改善効果・当社からの提案
そこで弊社は、配線ダクトの上を直接歩く必要がないよう、ダクトを跨ぐ形で設置する「専用歩廊」の製作を提案いたしました。
設計にあたって最も重視したのは、冬場の気象条件への対応です。当初、天板として一般的によく用いられる「縞鋼板」の検討も行いましたが、縞鋼板は雪が積もった際に溶けにくく、氷の層を形成しやすいという欠点があります。
エキスパンドメタルであれば、雪が網目から下へ抜けやすいため積雪を防げるほか、通気性や日照の透過性に優れているため、付着した雪や氷が溶けやすいという利点があります。また、素材特有の鋭いエッジが靴底をしっかり捉えるため、雨天時であっても極めて高い防滑性能を発揮します。
新たな歩廊を設置したことで、既存の配線ダクトに負荷をかけることなく、安全な通行空間を確保することが可能となりました。
施工後、実際に雨天や降雪に見舞われた際も、「足元の不安を感じることなく、スムーズに通行できるようになった」と現場の皆様から高く評価いただいております。
転倒リスクの排除と作業効率の向上を同時に実現いたしました。
