工事の背景・工事前の課題
自動車業界のお客様より、定期的なバランス測定のご相談をいただきました。該当設備は塗装ラインの換気を担う重要設備であり、24時間稼働に近い過酷な環境下にあるため、万が一停止すれば揮発性有機化合物(VOC)の滞留や塗装品質の低下を招き、生産ライン全体のストップという甚大な損害に直結する状況にありました。 一般的に、塗料を扱う現場の排気ファンは年1回程度の定期的な清掃とバランス調整が推奨されていますが、実際には「清掃は行うが、振動値の精密な測定までは手が回っていない」という管理実態がありました。また、既存のメンテナンス業者やメーカーでは、特殊な測定器の不足や遠方からの手配に伴うコスト・スピード面での課題があり、日頃から取引のある当社へお声がけをいただきました。
改善効果・当社からの提案
当社ではまず現地調査を行い、ファンの羽根および軸受部に高精度な振動分析計を設置して、現状の振動加速度や変位を精密に計測しました。その結果、清掃後も羽根に残留する微細な質量偏差が振動の真因であることを特定。これに基づき、稼働状態のまま現場でバランスを修正する「フィールドバランス調整」を提案しました。 排気ファン(ファン径150mm、本体規模10m級)のような大型回転機器の調整は、求められる技術水準が非常に高く、わずかな調整ミスが軸受の早期破損を招きますが、当社では専用の測定機を駆使し、理論に基づいた最適な位置へのウェイト設置を実施しました。 また、本施工では調整前後の振動データを数値化して提供。これにより、保全担当者様が客観的な根拠に基づいて設備の健全性を把握できるよう対応しました。一般的なモータ整備会社では高額な測定器を所有していないケースも多いですが、当社の協力会社さんでは測定機器の保有しており、メーカー依頼と比較して圧倒的なスピード対応とコスト最適化を実現しました。 当社では、同様の重要ファンやブロワなどの回転機器保全において、データに基づいた予防保全の提案が可能です。異音や振動など、目に見えない設備の不安でお悩みの際は、ぜひ当社にご相談ください。


