コンプレッサーの故障：原因とその解決策
コンプレッサーは工業生産の現場で欠かせない装置の一つです。しかし、常に適切な条件で使用されるわけではなく、環境要因によって故障することがあります。それでは、故障を招く主な原因とそれぞれの対策を見てみましょう。
原因①：過度な高温・低温
ある一定以上の高温環境下での使用は、コンプレッサーの潤滑油を劣化させ、故障の原因となります。一方、低温すぎる環境も問題で、ドレンが凍結し、コンプレッサーの機能が低下することがあります。適切な温度管理が求められます。
原因②：異物の混入
研磨粉や鉄粉、木屑などがコンプレッサー内部に混入すると、フィルターが詰まり、コンプレッサー内部が破損する原因となります。定期的な掃除とメンテナンスが重要です。
さらに、他にもオイルの量が不足している、オイル交換が不適切、コンプレッサーの配置が適切でないなどの要素も故障の要因となります。
故障の兆候と対処法
ここでは、コンプレッサーの故障の兆候とそれに対する対処法を5つに分けて解説します。
兆候①：異音や振動
コンプレッサーから異音が発生したり、振動が大きくなったりした場合、これはベルトやベアリングの磨耗が進行している兆候である可能性があります。適時の部品交換が必要です。
兆候②：異常な吐出温度
コンプレッサーの吐出温度が異常に高い場合、オイルが不足しているか、周囲の温度が異常な状態です。オイルの補給や周囲の温度管理を行うべきです。
兆候③：圧力上昇不良
吸い込みフィルターが詰まり、圧力が上昇しない場合、吸込フィルターの清掃や交換が必要です。
兆候④：オイル消費が早い
オイルの消費が異常に早い場合、オイルセパレータエレメントやオイル回収配管系統の詰まりが考えられます。これらの部分の点検と掃除が求められます。
兆候⑤：圧縮エアーに水が混じる
ドレントラップの排出不良やドライヤーの冷却系の詰まりが原因で、圧縮エアーに水が混じる場合があります。これらの部分の点検と修理が必要です。
コンプレッサー修理の流れ
コンプレッサーが故障した場合、その修理の流れは以下のようになります。
- お客様の要望を伺い、適切な修理方法を提案
まずは、お客様の要望とコンプレッサーの状態を詳しく聞き、最適な修理方法を提案します。 - 現地調査と見積もり
現地でコンプレッサーの状態を確認し、修理費用の見積もりを提出します。 - 修理工程の打ち合わせ
修理を行う工程についてお客様と詳しく打ち合わせます。 - 修理作業と試運転
修理作業を行い、その後試運転と調整を行います。 - 引き渡し
修理が完了したら、お客様にコンプレッサーを引き渡します。
これらの過程を経て、コンプレッサーの修理が完了します。
